遊技租界 『佐渡屋太郎のパチンコ商売道日記』

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愛知県賞品手数料問題を考える.1【佐渡屋太郎-vol.138】

写真キャプション=名古屋で開催されたセミナーの取材時に撮影した名古屋城


  いまは2月23日(月)の19時30分。今日は映画『おくりびと』が、アカデミー賞の外国語映画賞を受賞した。その受賞の様子をテレビで見て、久し振りに感動した。モックンの落ち着いた態度も良かったし、義母でモックンの扶養家族となっている樹木希林の嬉しそうな表情を見て、思わず熱いものがこみ上げてきた。何とも、いい婿を持ったものだ。さらに、義父の内田裕也氏が樹木希林のことを「樹木氏」と呼んでいるのを聞いて、爆笑してしまった。過去のことはさておき、「樹木氏」を人間としてまたアーティストとして“リスペクト”している姿は、さすがロックン・ローラーの“潔さ”である。しかし、この一家は何と面白い人間関係なのであろうか。

 昨年、葬儀関係の取材をしているとき、スタッフにも話をきこうと思ったら、全員が『おくりびと』を観に行っていて不在だったことがあった。佐渡屋太郎は不勉強でまだ観ていない。葬儀雑誌の編集者にDVDを送ってくれるように頼んだはずだが、まだ音沙汰がない。一体、どうなっているのであろうか。これとキューバ革命の闘士であるチェ・ゲバラを描いたスティーブン・ソダーバーグ監督の2部作『チェ 28歳の革命』と『チェ 39歳 別れの手紙』は、ぜひとも観ておきたいと思っている。こちらの映画も血沸き、肉踊る大変な労大作であるらしい。

 さて今回のテーマは、愛知県賞品手数料問題である。このケースは、賞品(換金用の特殊景品のこと)をめぐる様々な問題が複雑に絡み合っているため、2~3回に分けてテーマごとにじっくり考えてみようと思っている。まずはその前に唐突ではあるが、“城くらべ”をしてみよう。2月5日(木)にナゴヤキャッスルホテルでセミナーがあり、2月15日(日)には大阪城公園の梅林を見に行ってきた。2週つづけて城を見たことになる。読者の方々にも日本の“4大名城”(他の2つは姫路城と熊本城)を堪能してもらいたくて、写真を掲載した。

写真キャプション=大阪城公園の梅林を見に行ったときに撮影した大阪城


 ちなみに、「名古屋城」は徳川家康が天下統一の布石と9男義直のために、1609年(慶長14年)に築城を開始した。しかし、1945年の名古屋空襲によって天守群と御殿を焼失。その後、1959年(昭和34年)に天守は復元された。さらに本丸御殿は総工費150億円をかけて2008年に再建工事に着工し、2022年に完成予定だという。一方、「大坂城」は1583年(天正11年)に豊臣秀吉が石山本願寺跡に築城を開始した。しかし、1615年(慶長20年)の“大坂夏の陣”で落城。そのため1620年(元和5年)、2代将軍・徳川秀忠によって再建に着手され、1629年(寛永6年)に完成している。ところが1868年(慶応4年)に起こった旧幕府軍の鳥羽・伏見の戦いによる混乱のなかで出火し、建造物のほとんどが焼失してしまった。そのため、大阪市によって天守閣の再建が行われ、1931年(昭和6年)に工事は終了した。

写真キャプション=名古屋取材に行ったときに買ってきた名古屋人の命の綱である「つけてみそ かけてみそ」


 とにかく、家康と秀吉の力によって造られたのがこの2つの城である。よく見比べてほしい。さらに、今回の取材でお世話になった“愛知県人”に敬意を込め、「つけてみそ かけてみそ」の写真も載せることにした。これは現在の名古屋人の力によって造られた。そして、名古屋人のエネルギーの源泉になっている。先日、『名古屋人の不思議』という本を買ってきた。そこには、名古屋人の愛する様々な食べ物や物品が載っている。賞品手数料問題と並行して、佐渡屋太郎は名古屋人の“心と味覚”に異常な関心を持ってしまったのである。

 さて、こんな“道草”を食っていたら、いつ本題に辿り着けるか心配になってきた。早速、この問題の核心に入っていこうと思う。読者の方々には以前、このブログでも書いた和歌山県の事例【遊技租界104~106】を参照してもらいたい。実はそのときにも書いたが、この換金時にファンから手数料を徴収するというシステムが、全国的に通用するかどうかということが1つの問題提起であった。さらに今回はそれに加え、賞品の等価性の問題、ホール対賞品商社の問題、大手ホール企業対中小ホール企業の問題、賞品における一物一価問題など、およそ想定できる諸問題がすべて絡み合ってきた。

 その意味では、愛知県でこの問題がクリアできれば、1つの賞品交換の“スタンダード”となり、全国に波及していく可能性は高いだろう。また、逆にホール企業やファンの反対に遭い、“空中分解”していく可能性もある。だから愛知県での動向が、大きな意味を持つのである。これは1つの景品手数料問題の“試金石”とも言えるのではないか。

 まず、この愛知県と和歌山県の事例の相違点から見ていくことにしよう。和歌山県の場合は、ほとんどアウトサイダーがいない状況下で、遊技客から換金時に1%の手数料を徴収するシステムであった。それに対し、愛知県の場合はアウトサイダーばかりでなく組合員ホールのなかに反対意見もあるなかで、換金時に遊技客から1.5%の手数料を徴収するシステムを、昨年12月1日から地区ごとの導入に踏み切った。

写真キャプション=新システムの導入エリアの景品交換所に貼り出された賞品交換手数料の告知ポスター さらに、愛知県の場合は、徴収した1.5%の手数料のうち、0.5%を等価性商品の購入費、1.0%を景品交換所や賞品加工会社の運営費に当てられ、10円以下の端数は社会貢献事業に使われるという内訳になった(別掲のポスター参照)。
 
 愛知県では現在、5000円、1000円、200円の3種の賞品が使われている。その手数料は1万円(10000円×0.015=150円)→150円、5000円賞品(5000円×0.015=75円)→80円、1000円賞品(1000円×0.015=15円)、800円(200円×4本、800円×0.015=12円)→20円、600円(200円×3本、600円×0.015=9円)、400円(200円×4本、200円×0.015=6円)、200円(200円×1本、200円×0.015=3円)→10円と決められた。1万円では端数はないが、5000円賞品では5円、1000円で5円、800円で8円、600円で1円、400円で4円、200円で7円の端数が、社会貢献費に充当される。

 では、2万7200円分の賞品交換をするとどうなるか。計算上では27200円×0.015=408円となる。これを景品別の手数料に換算すると、2万円は1万円が2本で150円×2=300円、5000円景品が1本で80円×1=80円、1000円が2本で20円×2=40円、200円が1本で10円×1=10円で、300円+80円+40円+10円=430円が手数料となる。このうち、新賞品の購入費が27200円×0.005=136円、景品交換所の運営費が27200円×0.01=272円、その端数の430円-408円=22円が社会貢献費に回されることになるわけだ。

 ここに至るまでには、様々な紆余曲折があった。まず事の発端は、県内のある地区の賞品商社から出された、賞品の取扱量が減少して景品交換所の運営ができないので、手数料を徴収させてほしいという訴えだった。しかし、ホール組合では顧客から手数料を徴収することに反対する意見が多く、1度は却下された。

 しかしその後、いまの賞品である「ゴルフマーカー」は200円の価値はあっても、1000円や5000円の価値はないという“商品の等価性”に関する指摘が県警本部からあった。そのため、早急に市場価格と同等の価値を持つ賞品に切り替える必要に迫られることになる。

 では、その資金をどこから捻出するのか。そこで、再び手数料徴収の手法が浮上してくることになる。今度は、景品交換所の運営費と新賞品への切り替え費用の両方を賄うことを目的に、手数料問題が具体的に検討されることになったのだ。この経緯を時系列で見ていこうとしたが、もう終電の時間になってしまった。また次回、じっくりとこれまでの流れを振り返ってみるとにしたい。(佐渡屋太郎


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| | 2013/08/02 14:15 | |















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