遊技租界 『佐渡屋太郎のパチンコ商売道日記』

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「京一七条店」に行ってきた(2)【佐渡屋太郎-vol.88】

写真キャプション=5月3日にオープンする松原興産の最大店舗「京一七条店」(1840台)

 いまは5月1日(木)の15時55分。4月25日(金)締め切りの原稿7ページを、26日(土)と27日(日)にやっと書き上げ、ほっとしていたら、また取材依頼があった。そのため、昨日は7時30分に京都の“拠点”を出て、岡山に行ってきた。編集担当者との同行取材となったのだが、聞けば、締切りは5月2日(金)であるという。私は、5月3日(土)から6日(火)まで4連休することにしており、もう和歌山県御坊のキャンプ場に予約も取ってあるのだ。

 27日(日)に原稿を書いているときは、これが“最後の山場”だと思って、こちらも“最後の力”を絞って書き上げた。あとはこのブログや有料Webのストック原稿を書いて、楽勝で連休に突入しようと思っていたのだ。しかし世の中、そんな甘いものもではなかった。今度の原稿は3ページものだが、かなり入り組んだ内容なので、かなり難航しそうな予感がする

 このところ、やけに毎日が慌しく、その慌しさが一向に途絶えることがない。一体、この世の中はどうなってしまったのだろうか。もうこうなったら佐渡屋太郎は、この慌しさと“根競(こんくら)べ”をするしかない。ヘロヘロになってダウン寸前の佐渡屋太郎は、果たしてこの勝負に勝つことができるのであろうか。

 実は4月25日に東京で、“4時間トイレ立てこもり事件”を起こしてしまった。その前日の24日は渋谷で取材をして、その後に友人と飲んでから東京の事務所に帰った。翌25日は原稿の締切りもあるので8時に起き、支度をして大阪に帰ろうと9時にドアを開けようとした瞬間、パチンコ雑誌のメンバーが出社してきた。久し振りに会ったので、私だけまた飲みながら話をしていたら、昼になってしまった。それで出前を取ってくれるというので、私はトイレに入った。

 そこまでは(その日が原稿の締切日であること以外)、よかったのである。しかし、便器に1度座ったら、立ち上がれなくなってしまい、どんどん意識が遠のいていった。途中で意識が戻ったのだが、まだ立ち上がることはできず、背中がたまらなく痛かったので、床に倒れ込んで横になることにした。ドアを開けて、4歩も歩けば、私のベッドがある。しかし、その1枚のドアが“ベルリンの壁”のように厚かった。ドアの向こうから、笑い声や「大丈夫ですか~」という声も聞こえる。入ってから、だいぶ時間も経っているようだ。ただ、それは分かっていても、体が動かないのである。そしてまた、甘い眠りの世界にどんどん引きずられていってしまった。

 酒にそれほど酔っているわけではなかった。これしきの酒なら、毎日にように飲んでいる。日々のうちに積もり積もった疲労が、トイレに入った安堵感とともに、一気に噴出したのだと私は分析している。やっとの思いで“甘い誘惑”を断ち切り、ドアを開けたら、窓の外は“夕闇”に包まれていた。2時から6時までのキッチリ4時間、トイレのなかで過ごしてしまった。皆には「いや~、電池が切れてしまった」と説明しておいた。

写真キャプション=七条通りを挟んで「ニック七条店」の向かいに出店した「京一七条店」

 と、いうわけで「京一七条店」の2回目である。前回は少し頑張り過ぎた。さらに、今回も周辺ホールのデータ収集や、各ホールの地図へのスポッティングまでやったため、原稿が遅くなってしまった。しかし、そのお陰でいろんなことを発見することができた。まず、現在の京都における出店状況から報告しよう。昨年度、ホール組合に加盟している企業の出店は1店舗もなかったという。それに対し、組合に加盟しない“アウトサイダー”の新規出店は3店舗あった

 これがいまのホール組合の状況を象徴していると言えるだろう。元気のあるホール企業は、わざわざ組合に入ることはしないだろう。加入するメリットが見出せないからだ。組合加盟の多くのホール企業は新規出店どころか、いまあるホールを守ることで精一杯なのである。そして、新年度に入ってやっと組合加盟の新店ができると喜んでいたら、そのホールが1840台の巨艦店であったため、関係者はズッコケてしまったという笑い話を聞いた。通常、この規模のホールができれば、周辺の6店舗は潰れる計算になる。そうなると差し引き、5店舗の減少になる。組合にとっては決して喜んではいられない状況だ。

 「京一七条店」が出店したのは、染物会社の跡地であるという。私もこのホールの前にある「ニック七条店」には何回も通ったが、以前そこに何があったのか全く記憶がない。それにしても七条通り沿いに、よくこれだけまとまった土地があったものだ。ただ、松原興産にとっては、これまでドミナント展開していた京都伏見区や宇治市から少し離れたエリアになる。

写真キャプション=京都色に染まってしまったカーネル・サンダース

 しかし、この店舗を以前に紹介した「マルハン堺店」のように、既存店群をリンクする “結節店”としてみると面白い。まず、南には前述のように地盤である京都伏見区や宇治市の“一大店舗群”がある。一方、北の京都市の中心部には、巨艦店「京一四条店」(1043台)がある。さらに、今回注目したいのは、西隣の西京区にある「京一大枝店」(702台)や、少し離れるが「新天地大原野店」(903台)の存在だ。つまり、同社ホールの“南と北”、さらに “西と東”を結びつける役割を、この最大店舗「京一七条店」(1840台)が果すのでないかという推測である。この東西南北に張り巡らした店舗ネットワークの、やや北よりの中心部にこの「京一七条店」は位置しているのだ。

 今回は下らない前フリが長すぎて、ちょうど核心部分に入ったところで1回分の原稿量になってしまった。続きを書き出してみたのだが、ネタが一杯あってこれも相当の原稿量になりそうだ。読者の皆さんには1回読みきりでお伝えしたかったが、書き手の私としては、これを1回で使い切るのは何とも勿体ない。ここはGWのためのストック原稿も必要なので、当然3回まで引っ張っていく佐渡屋太郎なのである。(佐渡屋太郎


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「京一七条店」に行ってきた【佐渡屋太郎-vol.87】

写真キャプション=「京一七条店」の店舗前に立てられた看板

 いまは4月23日(水)の10時5分。昨夜は“猪八戒”と久し振りに飲んだ。別れたのは2時くらいだっただろうか。私は事務所に泊まって、思いっきり“春眠”を貪った。暖房や冷房をして寝ると、朝起きたとき喉が痛いが、そんなものが必要のない季節になった。お陰で、実に爽快な朝を迎えることができた。その気持ちよさの波に乗って、このブログの原稿を書いているというわけだ。

 実は4月25日(金)までに、3本の原稿、計7ページを書かなければならない。しかし、いまの時点で1字も書いていない。昨日やっと最後の電話取材を終えたところだ。しかも明日の4月24日(木)は、東京に取材に行かなければならない。おまけにこのブログもストック原稿が“ゼロ”になっている。さあ、どうする。結論は、“なるようにしかならない”のである。坦々と1つひとつ書いていくしかないだろう

 そんななか、先週はいろんなところに行ってきた。最近、大手ホール企業の新店がぼつぼつオープンするようになった。しかも、そのほとんどは巨艦店だ。これは視察に行なかくてはならないだろう。とりあえず、松原興産の「京一七条店」(1840台)と、リニューアルして“メガシティ”となった「マルハン羽曳野店」(1100台)に行ってきた。さらに、兵庫県の岩岡に延田グループが940台の新店を出すという情報も入ってきた。先週はおまけに、国内最高齢となる65歳まで生きたインド象「諏訪子」のお別れ会の取材に、神戸の王子動物園にも行ってきたのである。

写真キャプション=ゾウ舎の前で執り行われた「諏訪子のお別れ会」には1300名の人たちが参会した

 来週こそは楽になると淡い期待を持ち、まだ1度も行ったことのない吉野の桜を見たいと思っているのだが、今年もその希望は叶えられそうにない。果たして、私は来年まで生きていることができるのであろうか。そんなことを考えていても仕方ないので、「京一七条店」からボチボチ書いていくことにしよう。まず、私が視察に行って驚いたのは、その出店地だった。地図を見ると最寄り駅は阪急京都線の「西京極」であったので、そこから出店地の「大門町」まで歩くことにした。

 しかし、着いてみると何とそのホールの向かいには、ホームセンターの「ニック七条店」があるではないか。私が京都の“拠点”に移ってきた当時、この「ニック七条店」にはよく通って、生活用品やガーデニング用品をしこたま買い込んだ。その店の前に松原興産の最大ホールが出店したのだ。何という“灯台下(もと)暗し”であろうか。言ってみれば、ここは私の“テリトリー”である。近頃、時間がなくて、大阪ばかりに入り浸っていたので、このホールの出店を知らなかった。これなら京都の“拠点”から自転車で来た方が早かったくらいだ。

写真キャプション=七条通り沿いに堂々として風格ある姿を見せる「京一七条店」(1840台)


 注目のホールを見て、さらに驚いた。これはまさにヨーロッパの“宮殿”である。さすが、松原興産の京都におけるフラッグシップになるホールだけあって、その規模と風格には圧倒されるくらいだ。グランドオープンは5月3日の12時だという。そして、店舗前には「日本最大級総台数1840台/ぱちんこ&すろっと京一七条店誕生」という看板が立っていた(冒頭の写真参照)。相当、気合が入っているようだ。松原興産はこの“最大級”という言葉が好きだ。大阪千日前の「キョーイチナンバ店」(1833台)でも、よく“日本最大級”というキャッチコピーを使っていた。

 参考までに言うと、日本には「P-ZONE筑紫野店」(福岡県筑紫野市)→2008台(P=1368台、S=640台)や、「エスパスタワー2000」(東京都新宿区)→2001台(P=1567台、S=434台)という2000台クラスのホールがある。「ノースランドジャンボ山室店」(富山県富山市)も以前は2000台を設置していたが、いまは1544台(P=1152台、S=392台)に減台したようだ。4~5年前、次々と “巨艦店”が各地に作られ、“日本最大”を競い合っていた時期があった。

 しかし、松原興産は1991年から2001年には業界に先駆け、「ダブル店舗」(2店舗を隣り合わせて1店舗としたもの)を展開してきた。さらに、2001年から2006年には、「1万5000台増大計画」なるものを掲げ、精力的に大型ホールを作り続けてきた実績もある。つまり、“巨艦店作りの先駆者”と言ってもいいだろう。ただ、マスコミの取材をほとんど受けないため、その全貌はあまり知られていない。そこで佐渡屋太郎は、必死になって調べた。こんなことをやっているから、原稿の締切りに遅れるのである。

 同社は現在、京都府(32店)、大阪府(18店)、三重県(2店)、福井県(1店)の4府県に、53店舗(総台数=3万299台)を展開している。京都を拠点にした押しも押されもせぬ大手ホール企業である。その保有ホールを各府県別に台数の多い順から並べて、大型店出店の実績を検証してみようと思い付いたのだ。

 しかし、1つのホールでもダブル店舗にして2店で数えているケースもあったりして、作業は難航を極めた。したがって、ホール名の前の数字は店舗数を表わしているが、数字が2つ連なっているのは「ダブル店舗」である。もう少し、分かり易いホームページにしてもらいたいものだ。それと店名の「キョーイチ」と「京一」の表記も混同使用されている。ここでは「キョーイチ」に統一することにした。では、以下に全ホールを列記していこう。


【京都府】(32店、総台数=1万7970台)

1=「キョーイチ七条店」(京都市右京区)→1840台
2・3=「キョーイチ新堀川店」(京都市伏見区)→1153台(P=901台、S=252台)
4=「キョーイチ四条店」(京都市下京区)→1043台(P=745台、S=298台)
5=「キョーイチ填島北店」(京都府宇治市)→992台(P=768台、S=224台)
6=「新天地大原野店」(京都市西京区)→903台(P=522台、S=234台)
7=「新天地横大路店」(京都市伏見区)→862台(P=578台、284台)
8・9=「キョーイチ填島東店・西店」(京都府宇治市)→800台(P=520台、S=280台)
10=「キョーイチ十条店」(京都市南区)→796台(P=600台、S=196台)
11・12=「キョーイチ北店・南店」(京都市南区)→784台(P=504台、280台)
13・14=「キョーイチ西浦店」(京都市伏見区)→768台(P=384台、S=384台)
15=「キョーイチ山科店」(京都市山科区)→744台(P=566台、S=178台)
16=「新天地隠元橋店」(京都府宇治市)→706台(P=490台、S=216台)
17=「キョーイチ大枝店」(京都市西京区)→702台(P=510台、S=192台)
18=「キョーイチ亀岡北店」(京都府亀岡市)→686台(P=534台、S=152台)
19・20「キョーイチ京都駅前店SR」(京都市南区)→652台(P=347台、S=305台)
21=「キョーイチ亀岡店SR」(京都府亀岡市)→635台(P=485台、S=150台)
22=「キョーイチ新町店」(京都市南区)→478台(P=360台、S=118台)
23=「キョーイチ長岡店」(京都府長岡京市)→392台(P=280台、S=112台)
24=「キョーイチ鳥羽店」(京都市伏見区)→381台(S=381台)
25=「キョーイチ向島店」(京都府宇治市)→369台(P=271台、S=98台)
26=「キョーイチ伏見店(本店)」(京都市伏見区)→364台(P=260台、S=104台)
27=「スロットキョーイチ城陽店」(京都府城陽市)→352台(S=352台)
28=「ジャンボ伏見店」(京都市伏見区)→343台(P=275台、S=68台)
29=「スロットキョーイチ黄檗店」(京都府宇治市)→320台(S=320台)
30=「吉祥院コスモ」(京都市南区)→314台(P=216台、S=90台)
31=「宇治遊倶楽部」(京都府宇治市)→304台(P=260台、S=44台)
32=「キョーイチ伏見西店」(京都市伏見区)→287台(S=287台)

【大阪府】(18店、総台数=1万931台)

1・2=「キョーイチナンバ店」(大阪市中央区)→1833台(P=1421台、S=412台)
3・4=「キョーイチミナミ店SR」(大阪市中央区)→1466台(P=1142台、S=324台)
5・6=「キョーイチSR枚方店」(大阪府枚方市)→1376台(P=992台、S=384台)
7・8=「ジャンボSR千日前店」(大阪市中央区)→1120台(P=880台、S=240台)
9=「キョーイチうめだ店R」(大阪市北区)→1080台(P=832台、S=248台)
10=「キョーイチ高槻店」(大阪府高槻市)→952台(P=728台、S=224台)
11・12「キョーイチSR牧野店」(大阪府枚方市)→884台(P=683台、S=201台)
13・14「キョーイチSR枚方家具団地店」(大阪府枚方市)→716台(P=556台、S=160台)
15・16=「コスモキングダムⅠ・Ⅱ」(大阪府枚方市)→625台(P=365台、S=260台)
17=「新天地枚方駅前店」(大阪府枚方市)→479台(P=359台、S=120台)
18=「コスモセンター」(大阪府枚方市)→400台(P=360台、S=40台)

【三重県】(2店、総台数=900台)

1・2=「三重キョーイチ西店・東店」(三重県津市)→900台(P=660台、S=240台)

【福井県】(1店、総台数=498台)

1=「福井マーキュリー」(福井県福井市)→498台(P=448台、S=50台)


 やっと、打ち終えた。思わぬ大作になってしまった。こうしてみると、同社における店舗大型化の傾向と、ドミナント出店の実態が分かってもらえたのではないだろうか。京都府では本拠地である京都市伏見区と宇治市、大阪府では大阪市中央区の千日前と枚方市に、店舗が集中している。某大手ホール企業が京都の南部に進出しようとしたが、出店できそうな土地はすべて松原興産に押えられていたという笑い話もあるくらいだ

 そして、同社の大阪における“広告塔”である「キョーイチナンバ店」(1833台)と同様に、京都にも巨大な“広告塔”ホールが出来上がったというわけだ。今回は少し長くなってしまったので、店舗の紹介は次回に行なうことにする。(佐渡屋太郎)


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